施工実績ギャラリー

・期間：2007.10.26〜2008.1.20
・場所 ：東京都現代美術館（東京都江東区三好4-1-1）
・作品タイトル：四角いふうせん
・medium：アルミ造　アルミ鏡面仕上げ
・サイズ：W 6.5m x D11m x H13m
・重さ ：1トン（内部にヘリウムガスを充填）

【作品の詳細】

大きな風船をつくる。13m（H）×11m（D）×6.5m（W）の4階建てのビルのような大きな風船である。ぶよぶよしていてまるっこくてやわらかい、膜構造の風船ではない。アルミ造の四角くて固い風船。重さは1トン。大きな部屋の中で、巨大な重い風船がゆらゆら漂う。ほとんど静止しているようにも見えるがゆっくりと部屋の中を漂う。風船の四角いかたちは少し歪んでおり、鏡面仕上げの表面には、微妙に歪んだ部屋の風景が、目に見えない動きとともに映し出される。
建築である部屋の存在感と、それと同じような存在感を持つ建築のような風船が、微妙な距離を保ちながら、感じることない動きの中で浮かんでいる。巨大すぎて全体像を把握しきれない四角い風船は、大きな部屋のなかで、どこからが既存の建築でどこからが風船なのかがわからなくなる。重さと軽さが同時に分け隔たれることなく存在している部屋の中には、あたらしい空間の風景を生み出されるのだと思う。
あたらしい空間のバランスのあり方のなかできれいな風景をつくり出したい。